【完全解説】人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)とは?

人材確保等支援助成金 助成金情報

【完全解説】人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)とは?

少子高齢化に伴う労働人口の減少の対策として、人材確保や離職率の低下を目指し職場環境や就労条件の改善が日本の企業に求められています。国としても労働環境の改善を実施し労働生産性の向上を図った企業を支援しようと、助成金制度を設けています。

今回は、「人事評価改善等助成金(人事評価改善等助成コース)」をご紹介したいと思います。それでは、人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)について詳しく説明していきます。

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)とは?

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)とは? 画像
「人事評価改善等助成金」は、平成29年度からスタートした比較的新しい助成金で、平成30年度には「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」となりました。このコースは、人事評価制度を導入した時点で、50万円を申請することが可能です。さらに所定の3つの条件を満たせば、目標達成助成として追加で80万円の助成金を申請できるお得な制度です。

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)とは?

「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」とは、人材不足の解消を目的に、人事評価制度を整備し、生産性向上や賃金アップ、離職率の低下を図る事業主に対して50万円を助成するものです。支給の主な要件は下記のとおりです。

1.    制度整備助成

  • 人事評価制度等整備計画を作成し、管轄の労働局の認定を受ける。
  • 人事評価制度等整備計画に基づき、制度を整備し実施する。

2.   目標達成助成

  • 生産性の向上
    人事評価制度の実施日の翌日から起算して1年を経過する日において、「生産性要件」をみたしていること。
  • 賃金の増加
    1の人事評価制度等の整備・実施の結果、人事評価制度等の実施日の属する月の前月に支払われた賃金の額と比較して、その1年後に支払われる賃金の額が、2%以上増加していること。
  • 離職率の低下
    人事評価制度を実施した結果、人事評価制度の実施日の翌日から1年を経過するまでの期間の離職率が、人事評価制度等整備計画を提出する前1年間の離職率よりも、下表に掲げる目標値以上に低下させること。
    ※低下させる離職率の目標値は対象事業所における雇用保険一般被保険者数に応じて変わります。

    対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数規模区分       1~300人      301人以上
     低下させる離職率ポイント          維持  1%ポイント以上

    引用元:厚生労働省「人事評価改善等助成金

この助成金を申請すると最大130万円支給される

「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」を導入すると最大130万円の助成金を受けとることができます。

  1. 制度導入助成:50万円
    該当する制度を整備し実施した場合に50万円が支給されます。
  2. 目標達成助成:80万円
    1年経過後に、生産性の向上、2%以上の賃金アップ、離職率の低下に関するすべての目標を達成した場合に、目標達成助成としてさらに80万円の助成金が支給されます。
スタッフ
130万円を受給するためには、従業員が前向きに仕事に取り組める評価制度の整備と実施が必要になります。

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)を受けられる事業所

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)を受けられる事業所 画像
助成金を受給するためには下記の条件を満たす必要があります。

助成金の受給の対象となる事業主

  • 雇用保険の適用事業主であること
  • 労働保険料を納入していること
  • 申請期間内に必要書類を提出すること
  • 支給に必要な審査に協力すること
  • 3年以内に助成金の不正受給をしていないこと
  • 1年以内に労働関係の法令違反がないこと
  • 申請後、不正受給をしていないこと

上記に加えて「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」で必要な条件があります。早速確認していきましょう。

  • 認定された人事評価制度等整備計画に基づき、人事評価制度等を整備・実施すること

また、過去に助成金を受給していた場合でも条件を満たせば申請することが可能です。

『本助成金/A制度整備助成)』を受給している場合

再度、人事評価制度等整備計画を提出する場合は、最後の支給決定日の翌日から起算して3年間が経過していること。

『職場定着支援助成金(管理制度助成コース(評価・処遇制度の雇用管理制度区分を含むもの)/制度導入助成』を受給している場合

人事評価制度等整備計画を提出する場合は、最後の支給決定日の翌日から起算して3年間が経過していること。※平成29年3月31日までに職場定着支援助成金の計画認定申請をしていた場合を除く。

『職場定着支援助成金(保育労働者雇用管理制度助成コース/制度整備助成、介護労働者雇用管理制度助成コース/制度整備助成)』を受給している場合

人事評価制度等整備計画を提出する場合は、最後の支給決定日の翌日から起算して5年間が経過していること。※平成29年3月31日までに職場定着支援助成金の計画認定申請をしていた場合を除く。

さらに、一つの企業の中に複数の適用事業所がある場合でも以下の条件を満たせば申請が可能です。

一つの企業の中に複数の適用事業所がある場合

一つの企業の中に複数の適用事業所があり、その全部または一部の複数の適用事業所に対して同一の人事評価制度等を適用しようとする場合(※)は、当該複数の適用事業所を一つの適用事業所として取り扱うこととします。したがって、上記の場合においては、複数の適用事業所について一つの計画としてまとめて申請いただく必要があります。

※一つの企業の中に複数の適用事業所がある場合、原則として全ての事業所の就業規則に制度を盛り込むとともに、人事評価制度等を整備・実施する必要がありますが、一部の適用事業所において、従前から対象となる労働者が存在しない等の特段の事情がある場合のみ、例外的に人事評価制度等を整備・実施しない事業所があることが認められる場合があります。

参考:厚生労働省パンフレット「人事評価改善等助成金のご案内

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)の申請の手順

人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)の申請の手順 画像
人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)を申請する場合、どのような手順で申請するのでしょうか。大まかな流れを説明していきます。

助成金申請の手順

人事評価改善等助成コースの助成金を支給するまでの手順を確認していきましょう。

step
1
計画の作成・提出

計画を作成したら、管轄する都道府県労働局へ期間内に提出します。人事評価制度の開始時期の1カ月~6カ月前に提出し、承認を受けられるように準備を進めましょう。

step
制度を整備する

人事評価制度等整備計画が承認されたら、その計画に基づいた人事評価制度を整備します。労働協約や就業規則をマニュアル化しましょう。

step
人事評価制度の実施

労働協約や就業規則をマニュアル化したら、人事評価制度を実施します。雇用する正規労働者が対象になります。

step
制度整備助成の支給申請

支給申請の提出期間は、整備した計画に基づく賃金が最初に支給された日の翌日から数えて2カ月以内となっています。期間内に労働局に提出しましょう。

step
助成金支給

人事評価制度と2%以上の賃金アップを含む賃金制度を整備・実施した場合に50万円が支給されます。

step
目標達成助成の支給

目標達成助成の提出期間は、人事評価制度等整備計画の認定申請の3年後の日の翌日から起算して2か月以内になります。生産性の向上、2%以上の賃金アップ、離職率低下の目標を達成した場合は80万円が支給されます。

スタッフ
人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)は制度整備助成50万円です。目標達成助成80万円とあわせると合計130万円の支給となります。

人事評価改善等助成コースの申請書記入例

計画申請では5種類の書類が必要です。書類は厚生労働省の人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)各様式ダウンロードページからダウンロードできます。それでは、記入例をご紹介していきます。

  1. 人事評価制度等整備計画(変更)書事評価制度等整備計画(変更)書 画像
    雇用保険適用事業所番号は、「雇用保険適用事業所設置届」をご確認ください。
  2. 整備する人事評価制度等の概要票整備する人事評価制度等の概要票 画像
    現状・課題は、「現在は評価制度がないため従業員の労働意欲が低下している。生産性の向上や離職率低下を図るには評価制度が必要である」というような文言を盛り込んでください。
  3. 事業所確認票
    事業所確認票 画像雇用保険適用事業所番号は、「雇用保険適用事業所設置届」をご確認ください。
  4. (1)賃金アップ計算書(計画認定・制度整備助成支給申請時)<様式第1号参考様式1>
    4枚目は2種類ありますが、提出はどちらか1枚提出してください。
    賃金アップ計算書(計画認定・制度整備助成支給申請時)<様式第1号参考様式1> 画像
    ①が現在の賃金で、②が1年後の賃金です。
    (2)賃金アップ計算書(計画認定・制度整備助成支給申請時)<様式第1号参考様式2>
    賃金アップ計算書(計画認定・制度整備助成支給申請時)<様式第1号参考様式2> 画像
    賃金アップ計算書の提出は1枚でOKです。1枚目か2枚目どちらかを選択してください。
  5. 合意書

    合意書 画像
    提出する書類は以上です。人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)は、特に難しい書類ではないので比較的申請しやすい助成金になります。

実際の事例

実際の実例 画像
実際に人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)を受給した事例をご紹介します。

東京都板橋区の社員5名の印刷工場の事例

印刷業の社長Aさんの会社では社員5人が働いています。A社長は、社員の生産性の向上や職場の定着率を目的に、能力や努力などの評価を含む人事評価制度を整備したとして、制度整備助成50万円を受給しました。人事評価制度等整備計画の認定申請から3年経過後に、生産性の向上、2%以上の賃金アップ、離職率の低下に関する目標のすべてを達成したとして、目標達成助成(80万円)を受給しました。A社長の会社は合計で130万円の助成金を受給しました。
スタッフ
みなさんもA社長のように、助成金を活用して人材育成を促進しながら社員のモチベーションを上げることで生産性向上につなげましょう。

まとめ

まとめ 画像
人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?理解いただけましたでしょうか。従業員のスキルアップやモチベーションアップを図りたいと検討している事業主や人事の方には、この「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」はとてもおすすめです。この制度を利用することで、職場環境の改善を図る良いきっかけになりますし、何より最大130万円受け取れる可能性が非常に高いです。「人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)」の書類はそれほど難しいものではありませんので、業績向上のためにも制度の活用を推奨します。

助成金は自分の会社に関係ないと思っていませんか?

助成金お問合せはこちら

中小企業こそ返済不要の助成金の申請を行うべきです!御社に該当する助成金をお調べいたします。

あなたにおすすめの情報

分かりにくい【助成金】と【補助金】の違いについて5分で解説! 1

経営者であれば一度は「助成金」や「補助金」を聞いたことはあると思いますが、その違いを説明できる人は多くはないのではないでしょうか。どちらも国や地方自治体から支払われるお金で返済不要ですが、助成金は条件 ...

-人材確保等支援助成金, 助成金情報

Copyright© 助成金ナビ , 2020 All Rights Reserved.