分かりにくい【助成金】と【補助金】の違いについて5分で解説!

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【完全解説】分かりにくい【助成金】と【補助金】の違いについてプロが解説!

経営者であれば一度は「助成金」や「補助金」を聞いたことはあると思いますが、その違いを説明できる人は多くはないのではないでしょうか。どちらも国や地方自治体から支払われるお金で返済不要ですが、助成金は条件を満たしていれば、だれでも受給できます。一方、補助金は審査が必要で、だれでももらえるというわけではありません。このように、いくつかの違いがあります。その違いをしっかりと確認していきましょう。

助成金と補助金の違いについて

「助成金」と「補助金」ってどのように違うのでしょうか?どちらも企業支援のために支給されるもので、国や地方自治体から交付されているため返済義務のないお金です。「じゃあ、どっちを申請すればいいの?」と迷わないように違いについてご説明します。

助成金とは?

助成金とは、主に厚生労働省が管掌している雇用に関連した支援金のことで、財源は雇用保険から出ています。申請は労働局やハローワークで受け付けをしています。助成金は条件さえ満たしていれば、複数の助成金を利用することも可能で、原則どんな会社でも受け取れます。新規雇用やスキルアップ研修など、従業員の雇用に関する対応をしっかり行っている会社を支援するための助成金がたくさん用意されています。助成金の種類の一部をご紹介します。

助成金の種類

  • キャリアアップをした場合 ⇒ キャリアアップ助成金
  • 人材育成をした場合 ⇒ キャリア形成促進助成金
  • 雇用維持の場合 ⇒ 雇用関係助成金
  • 新規で雇用した場合 ⇒ トライアル雇用奨励金
  • 労働環境を整備した場合 ⇒ 中小企業労働環境向上助成金
  • 高年齢者を雇用した場合 ⇒ 特定求職者雇用開発助成金
  • 障害者の雇用の場合 ⇒ 障害者初回雇用奨励金
  • 女性の活躍支援をした場合 ⇒ 両立支援等助成金

などの助成金がありますが、コースまで数えると50を超えます。助成金は主に雇用関係のものになりますので、申請するときには労働環境の整備を行う必要があります。実際に助成金を受給できたケースをご紹介いたします。

ケース1

製造業者では、介護を理由に退職するベテランの従業員が増え始めたため、「介護支援取組助成金」について知識を身に着けておけば、今後の役に立つのではないかと思って申請したところ、60万円の助成金を受給することができました。

ケース2

建設業が有期雇用契約の従業員を正規で雇用したため、「キャリアアップ助成金」を申請したところ、総額350万円を受け取ることができました。

ケース3

美容室で働く女性社員たちが出産しても継続して働いてもらおうと規則を見直して、「両立助成支援金」を申請し、合計110万円を受給しました。

ここで紹介したのはほんの一例です。返済の必要がない助成金を有効に活用しているのは、スタートアップ企業や中小企業に多いです。それぞれの状況にマッチした助成金を有効活用しましょう。

補助金とは?

補助金は、主に経済産業省や地方自治体の管轄で、財源は法人税から出ています。申請は、基本的に都道府県の地域事務局で受け付けをしています。製品やサービス開発、起業、販路拡大など、中小企業が事業活性化を図るために不足している活動資金を補う制度です。そのため、交付には必ず審査を受ける必要があるため、誰でも交付されるわけではないです。さらに、補助金の申請期間は1ヶ月程度と短いことが多いので、日頃から情報収集をしておくことが大切です。参考までに、前回公募があった補助金をご紹介します。

名称 内容 前回の公募期間 金額
地域創造的起業補助金 起業家に対して、創業に関わる経費の一部を助成してくれる制度 平成30年4月27日~平成30年5月22日 50万円~200万円
小規模事業者持続化補助金 作成した経営計画に通り「販路開拓」などの取り組みを実施した場合に補助金が出る制度 平成30年3月9日~平成30年5月18日 補助上限50万円
ものづくり補助金 中小企業や小規模事業者が「試作品の開発」「設備投資」などものづくりにかかるお金を支援する補助金 平成30年8月3日~平成30年9月10日 補助上限500万円~1,000万円

補助金は、国の政策ごとに募集されています。また、前回の公募期間を見てもわかるように、補助金の公募期間は短いので早めの準備が必要です。締め切り間近に慌てることのないように、事前に募集要項で補助対象となる経費や上限額、補助の割合などを確認しておきましょう。

助成金や補助金を申請できる会社とはどんな会社?

「正社員を雇用し、人材を育成したい」「新しい販路を開拓したい」など助成金や補助金を申請したい理由はそれぞれです。しかし、すべての企業が助成金や補助金に申請できるわけではありません。では、どういった企業が申請できるのか、詳しく見ていきましょう。

申請できる会社 画像

助成金を申請できる会社

助成金では「大企業」と「中小企業」で支給される金額が異なったり、「中小企業」のみが対象となったりしています。大企業だと利用できない助成金はありますが、中小企業であれば基本的にはどの助成金も申請できる対象になっています。
では、助成金を申請できる企業ってどういった会社なのでしょうか?まずは、助成金の申請ができる事業主の条件を確認しておきましょう。

助成金の申請ができる事業主

  • 雇用保険適用事業所の事業主であること
  • 支給のために必要な審査に協力すること
  • 申請期間内に申請すること

上記の項目をすべてクリアしていれば、助成金を申請できる事業主として認められます。

さて、次に「中小企業」の定義を確認しましょう。よく見たり聞いたりする「中小企業」という文言ですが、どこまでの規模を「中小企業」と呼ぶのでしょうか?正確な定義までご存知の方は多くはないでしょう。自分の会社が「中小企業」の定義に該当しているのかどうかしっかりと把握しましょう。

産業分類 資本金・出資額 常時雇用する従業員数
飲食業を含む小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
製造業、建設業、運輸業、その他の事業 3億円以下 300人以下

「資本・出資額」と「労働者数」のどちらかに該当していれば「中小企業」に該当します。基本的な中小企業の考え方は上記の通りですが、受給したいコースによって、中小企業の範囲は異なる場合もあります。法律で定める「中小企業基本法」の中小企業の範囲と、補助金申請で言う「中小企業」の範囲が必ずしも同じというわけではないようです。
また、中小企業基本法の定義よりさらに大きな規模の企業を一般的に「大企業」と呼び、中小企業よりもさらに事業規模の小さい企業を「小規模企業者」と呼びます。小規模企業者の定義は従業員数のみで、「製造業」「その他の事業」は20人以下、「卸売業」「小売業」「サービス業」は5人以下となっています。中小企業と小規模企業では、受けられる助成金の制度が違うこともあるので、注意しましょう。

それでは、中小企業が受給しやすい助成金の一部をご紹介します。

キャリアアップ助成金

非正規雇用労働者のキャリアアップ促進するため、正社員化や、処遇改善などの取り組みを実施した事業主に対して助成する制度

65歳超雇用推進助成金

定年を65歳以上へ引上るなどの取り組みを実施した事業主に対して助成する制度

65歳超雇用推進助成金

定年を65歳以上へ引上るなどの取り組みを実施した事業主に対して助成する制度

両立支援等助成金

従業員の仕事と家庭の両立や女性の活躍推進に取り組む事業主を応援する制度

人事評価改善等助成金

生産性の向上や賃金アップ、離職率の低下を図る事業主に対して助成する制度

人材開発支援助成金

雇用する労働者に対して職務に関連した専門的な知識や技能の習得をさせるために職業訓練などの人材育成制度を導入した事業主に対して助成する制度

助成金を申請できる条件を満たしていれば、利用できる助成金の種類は約50種類ほどあります。特に中小企業は、大手企業に比べると、資金調達に苦労をしている企業も多いです。厚生労働省では困っている企業のために助成金を支給しており、特に中小企業へのサポートは手厚いです。返済不要の助成金は、大きな資金援助になりますので、しっかりと活用しましょう。

補助金を申請できる会社

補助金の交付は企業をはじめ、民間団体や自治体など幅広い事業者が受けられます。補助金の種類は「販路拡大支援事業」や「ホームページ作成支援事業補助金」など多岐にわたります。新商品の開発や販路拡大などを考えている会社や、設備投資をしたいと思っている会社にとって、利用したい補助金の一つに「ものづくり補助金」を挙げる事業主も多いのではないしょうしょうか。そこで、ここでは「ものづくり補助金」をご紹介したいと思います。

ものづくり補助金

正式名称は、「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業」です。中小企業や小規模事業者が、生産性の向上につながる革新的なサービスの開発や、ものづくり技術を活かした試作品の開発、生産プロセスの改善などを行う場合に必要な設備投資費などを、国から補助金を受けられる制度のことです。補助対象経費(機械装置費など)の一部として上限1,000万円(補助率1/2~2/3)を国が支援するものです。

対象となる中小企業の定義は下記の通りです。

産業分類  資本金・出資額 常時雇用する従業員数
小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
旅館業  5,000万円以下 200人以下
卸売業 1億円以下 100人
ソフトウェア業、情報処理サービス業 3億円以下 300人以下
製造業、建設業、運輸業、その他の業種 3億円以下 300人以下
ゴム製品製造業 3億円以下 900人以下

ものづくり補助金は、日本国内に本社及び事業所がある中小企業が対象となります。みなし大企業や補助対象外事業は対象外になります。

続いて、ものづくり補助金制度の支援内容を確認してみましょう。中小企業庁が昨年12月に公開した資料によると、平成31年実施のものづくり補助金では4つの事業類型があるようです。

事業累計 上限額 補助率
一般型 1,000万円 1/2
小規模型 500万円 小規模事業者は2/3
その他事業者1/2
企業間データ活用型 2,000万円/者 1/2
地域経済牽引型 1,000万円/者 1/2

実施する事業によって上記4つの事業類型から1つを選択して申請を行います。

それでは、過去にものづくり補助金として採択された企業の案件をご紹介します。

案件1

北海道のサービス業が提案した「AIを活用して直接取引を可能にした革新的な流通システム構築」が採択されました。

案件2

東北地方の水産加工業者が提案した「地元の特産品を使った新商品開発及び生産技術開発」が採択されました。

案件3

関東地方の製造業者が提案した「VR対応の次世代型ヘッドマウントディスプレイの試作開発事業」が採択されました。

ものづくり補助金について、対象となる事業者や採択された案件などをご紹介していきました。今年のものづくり補助金についての情報が少しずつ出始めています。検討しているという事業主は申請するときに慌てないように今から事業計画づくりを進めておくことをおすすめします。

助成金や補助金を申請するメリット・デメリット

返済不要の助成金や補助金を検討している経営者の中には、「書類を準備したり、計画書を作成したり、いろいろと手間がかかって面倒なのでは?」と思っていたり「費やした労力に見合う金額がもらえるのか?」と疑問に感じてたりしている人もいらっしゃるかと思います。そんな経営者のためにここでは、申請するメリットとデメリットをご紹介します。

メリットデメリット 画像

助成金を申請するメリット

助成金を申請するメリットは4つあります。

メリット①返済不要

助成金は、金融機関の融資と異なり返済不要です。
助成金の財源は、企業が納めている雇用保険料です。事業主は雇用保険料を収めている上に、職場環境の改善・整備をしたわけですから、受け取る権利はあります。

メリット②収益として計上できる

受け取った助成金は、売上ではなく粗利として扱われます。そのため経理上の処理は収益として計上されます。また、受け取った助成金の使い道は企業の自由です。

メリット③企業イメージが良くなる

助成金を申請するには、労務環境の整備などが必要となります。助成金を受給したということは、国が求めている条件をクリアしたという証であり、政府がその企業の実績を高く評価をしていることになります。

メリット④申請の要件がそれほど厳しくない

助成金は、要件さえ満たしていれば申請することができ、条件が合致すれば100%受給できます。申請期間などの制約がない助成金も数多くあり、助成金の支給を受けるためのハードルは、補助金に比べて低くなります。

助成金を申請するデメリット

続いて、今度はそんなデメリットがあるのか確認してみましょう。

デメリット①受給までに時間がかかる

申請してから受給できるまで時間がかかります。助成金の受給にかかる時間とは「申請までにかかる期間+取り組み期間+支給申請」のことになります。早いもので2~6か月程度、一般的なもので1年半程度かかります。例えば、キャリアアップ助成金(正社員化コース)では、正社員化6か月、その後6か月の経過が必要で取り組みだけでも1年はかかります。さらに申請後に「支給決定通知書」が届いてから1~2週間後に指定先の口座に振り込まれます。

デメリット②制度の変更や廃止になることがある

助成金は年度で変更されたり、統合されたりします。検討していた制度が年度を跨いだために、変更したり廃止になったりしたら申請するタイミングを逃してしまう可能性もあります。

デメリット③コストがかかる場合がある

受給するためには要件を満たす必要があります。例えば、仕事と介護の両立支援に取り組む従業員を応援しようと「両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)」を申請した場合、労働環境の整備などが必要になり、申請に費やすコストがかかる場合もあります。また助成金の種類が多すぎて、どの制度を活用すればいいのか迷う場合もあります。申請手続きが複雑で面倒に感じることもあるかもしれません。

デメリット④支給できない場合も?

予算切れや制度変更のため、助成金が支給されない場合もあります。また調査で不正行為が発覚すれば、返還請求されることもあります。

助成金は、要件を満たした企業であれば、だれでも利用できるお得な制度ですが、受給するまでに時間がかかったり、制度が変更になったりするデメリットもあります。しかし、助成金はメリットの方が大きいと思います。しっかりと情報を集めて、自分に合った助成金をうまく利用しましょう。

補助金を申請するメリット

補助金を申請するメリットは2つあります。

メリット①返済不要

返す必要のない資金をもらえるのが最大のメリットです。

メリット②金額が高い

補助金は30万円~250万円ものもあれば、1,000万円を超えることもあります。補助金は、事業拡大や販路開拓、経済活性化などを対象としている資金です。これらの業務を検討している企業はできるだけ多くの資金を必要としているため補助金の金額も高額になる傾向にあります。

補助金を申請するデメリット

では、デメリットを見てみましょう。

デメリット①ハードルが高い

どの企業でも、もらえるというわけではないです。補助金の倍率は高く、審査があります。場合によっては審査に落ちてしまう可能性もあります。補助金は原則、後払いになります。よって採択されても、すぐに補助金が入金されるわけではありません。交付されるまでは、全額自社負担になります。さらに、交付後にも報告が義務付けられているものもあります。かなりの量の書類を作成して提出しなければならないため、事務処理が増えます。

デメリット①公募期間が短い

公募期間は短く、種類によっては単年度で終了してしまうこともあります。そのため、長期的な事業を検討している企業には向いていないこともあります。

デメリットの方が気になった経営者も多いのではないでしょうか。「こんなに手間がかかるんだったらやめようか」と思ってしまうこともあるかと思います。しかし、補助金は、成長を目指す企業にとっては大切な資金になることも事実です。補助金を活用して大きな企業に成長させてみてはいかがでしょうか。

事業資金が必要な場合は「金融機関からの融資」という手も

「後払いではなく前払いでほしい」とか「条件に該当する助成金や補助金がない」という経営者には、日本政策金融公庫や地方自治体で行われている公的融資を検討してはいかがでしょうか。公的融資は、民間融資に比べると金利は安いですし、無担保・無保証人で利用できます。起業前や創業間もない会社など社会的な信頼の低い企業でも、比較的融資を受けやすいです。
また近年、インターネットを使って不特定多数の人たちから資金を募る「クラウドファンディング」を利用する企業も増えています。広く知られているのは、プロジェクトに対して支援者がお金を出資する「購入型」や、プロジェクトに対して支援者がお金を寄付する「寄付型」のクラウドファンディングではないでしょうか。これらは、プロジェクトを進めらながら資金調達ができるだけではなく、ファン作りや販路拡大にも期待が持てます。

まとめ

「助成金」と「補助金」の違いについて確認してきましたが、いかがだったでしょうか。この制度は、経営者にとって非常にありがたいものではないでしょうか。申請の準備など手間がかかることもありますが、うまく活用すれば、得られるメリットは大きいです。まずは、前向きに検討をすることをおススメいたします。

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